河童、水を巡る伝説(カッパの水)
令和3年5月15-17日。
雨が降ったら湿気でジットリ、晴れたら晴れたで暑さでジリジリ。
どんな天候でもちょっと不快な日々が続いています。
熱中症などにもそろそろ気を付けていかないといけないですね。
雨と言えば、水。水に関する伝説と言えば、河童。
というわけで大島にも言い伝えが残っている河童伝説に迫ります。
TOPIC No.165
河童は妖怪・架空の生き物としてもメジャーな部類に入ります。
各々の解釈に差はあり、良いやつだったり、悪いやつだったりします。
善悪だけでなく、神聖で、畏怖の対象(水難を具現化したもの?)なんて捉え方もできますよね。
カッパの水は、峠道の途中にあります。
観光場所ほど目立たず、しかも峠道なので、車を停める専用スペースはありません。
それじゃあ、歩くしかない!
徒歩で長距離移動することになっても何ら苦では無い筆者にとって、
逆に好都合です。いつもなら車で通過してしまう景色もゆっくり見られますし。
峠を登りはじめ、だいたい15-20分くらい経ったでしょうか。
歩道の幅はゼロに等しいので、車が通過しそうになれば、逆の歩道に走り…
どっちからも車が来るなら、崖面に張り付き…
なんて忍者みたいな変な動きをしながら峠道を行くことになりました。
でかいトラックとか通ったときは逃げ場が無くて死んだかと思った
そんなこんなで、到着。
まずは恒例の説明看板を読むところから。
カッパの水の伝説
「昔、野増に大滝、小滝という美しい姉妹がいた。ある日、姉妹は山へ薪取りに行った帰り、のどがかわいたので、池に立ち寄った。その池は、清らかな水をたたえ、いかにも、おいしそうだったので、姉の大滝は、両手で水をすくい口をつけようとしたとたん、引き込まれるように池の中に姿を消してしまった。
驚いて走り去った妹の小滝の話を聞いて、父の禰宜(神職・神官の総称。宮司の下で祭事をとり行う神官。村内の神事祭事を行ったのであろう)は、大いに悲しんだが、カッパに引かれたものなら、村人のためにも封じ込めなければと考え、満月の夜、池のふちで一心に祈祷したところ、池の中からカッパが現れ、『私の安住の池の水を飲み涸らそうとする、村人どもをこらしめるんだ』と叫んだ。そこで禰宜が、子孫に語り伝え、水を飲むことはもちろん、水を涸らさないようにすると約束をしたところ、カッパの姿はかき消すように見えなくなった。」
村人は、この池をカッパの水と呼んで水にどんなに困っても使わなかったので、今でも涸れず、昔、そのままの姿を見せている。
なるほど。これが大島の河童伝説なのですね~!
怖いですが、見方を変えれば、水の大切さや、水の怖さを語り伝えるための伝承として見て取れます。
これがどこの地方でも同じような話が語り継がれているんだから、妖怪や伝説って興味深いですよね。
今の説明を見たら、ここの水に触れるのは少々畏れ多いなという気持ちがあったので、上から撮影することにしました。
実際、急斜面で結構な高さがあるので、下に降りるのはちょっと難しそうです。
池の周りでは虫や野鳥が飛び交い、水面でアメンボが泳ぎ、水中からは蛙の鳴き声がする、そんな自然ありのままのかたちがそこにはありました。
もう少し葉っぱの無いポジションを探して、池を撮ってみました。
今でもこの池の水は綺麗なのでしょう。なぜなら臭いが一切しないからです。
伝承が人の行動を決め、それが現代にも共通認識として残る。
それって凄いことですよね。
このカッパの水の伝説のように、今のことを語り継ぐのであれば、
東日本大震災のこと、新型コロナのこと、さらにはSDGsのことなど、
多くのことを伝えていきたいです。
そうできるようにも、今を大切に生きていかないとなと感じました。
そんなことを考えながら帰路についたら、
下りの道では背の高い木々が無い一帯があり、そこからは壮観な眺めが広がっていました。
今回の散策も、スーッとした気分で終わることができました!
次はどこに行こうかなぁ
「カッパの水」はコチラ!☆
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さて、明日も頑張っていきます。🐟