海亀、生まれたてでも力強く(ウミガメの巣穴しらべ観察会)
令和2年11月13日。
秋も深まり、徐々に夜の虫の声が聞こえなくなってきました。
本格的な冬支度をする時期だなと感じます。
前回の記事の続きから。
砂の浜に訪れた筆者を感動させたとある出来事とは…
TOPIC No.118
「ウミガメの巣穴しらべ観察会」
浜辺を眺めて人だかりを発見した筆者。
浜辺に降りる前に、視線を落とすとそこにはこんな看板が。
(※昨年の9月に行われた観察会を記事にしています)
「ウミガメの巣穴しらべ観察会」ですって!!!
なんて気になるワード!
手元のスマホの時計を見ると時刻はもう少しで18時。
なるほどそうか、皆はこれで集まっているんだなと合点がいきました。
浜に降りて、後ろからそっと集団に合流。
大島において、長年に渡りウミガメの調査及び保護活動を行っている団体の方が、今日集まったギャラリーに対し、丁寧な講義を行っていました。
・ウミガメの生態
・ウミガメが砂の浜に産卵する理由
・ウミガメと環境問題
アオウミガメとアカウミガメの違いやその生態のお話に始まり、
砂の浜は人工の光が届きにくいから産卵しに来やすい、とか
増加する海洋ゴミ・海岸ゴミにより傷を負う、運が悪ければ死んでしまうウミガメもいるんだ、とか様々な知識を授けてくださいました。
私自身、大学時代にはサークル活動でゴミ拾いをしていたのですが、
河川敷でのゴミ拾いにおいて、同様の注射器は、いくつも見つけたものです。
それがやがて、海へと流れ着き、こうして漂流した結果、海洋環境や生物に悪影響を及ぼしているということなんですよね。
根っこから改善すれば…と思いながらも、違反者への対抗は難しく、我々は必死に訴え続けたり、減ることのない違法廃棄ゴミを拾い続けることしかできないのがもどかしいです。
とはいえ、こうした知識を子どもの頃に学ぶ島キッズたちは、きっと命や環境を思いやることのできる素敵な大人になり、将来活躍してくれることでしょう。
さぁ講義も終わり、いよいよ巣穴しらべ。
当時はちょうど毎日のように孵化していた時期だったので、
👨「今日も見られると思いますよ!ちょっと待っててくださいね~」と
自信に満ちた宣言をするオジさま。
ほら見てみ、こんだけ孵化してるんだぜ???
と言わんばかりの卵のカケラ!これは期待度が高まります。
ギャラリーもワクワクです。純な心を持つ島キッズたちは、今か今かと、目をキラキラさせながら、ウミガメの赤ちゃんとの対面を待ち望みます。
いつの間にか、子どもたちと同じくらいに保護者も、私たちも純粋な気持ちに帰っていたようです。
そうこうしているうちに、トレイに何か入れました。
もしや…
ん~まだ遠い。近くに来るのを待ってみます。
…
……
………
…………
お…
おぉ…!??
ホンモノの!
ウミガメの!
赤ちゃんだ!
生まれたてのベイビー!!!
本当に可愛い!!!
ギャラリーは皆大興奮、黄色い感性が浜一帯に響きます。
たぶんジャニーズのコンサートくらい響いてるな。すごい。
いやぁ、この人生で初の経験をするとこんなにも感動するんだなと、
なんだか忘れかけていた気持ちを思い出しました。
そして最後は浜辺を懸命に這って進むウミガメの赤ちゃんを応援しながらお見送り。
まっすぐ海に向かい続ける限り、何度押し戻されても、静かに見送るのがルール。これが自然の本来の在り方だからです。
生まれたばかりの体で大海原に旅立つウミガメの赤ちゃんたち。
その生存確率は1/5,000とも言われるそうです。
非情ともとれますが、これこそが命の輝き、営みなんでしょうね。
しかしながら瞳を潤ませずにはいられません。
いつかまたどこかの海で会えるといいなと思いながら、日暮れの海に消えゆくウミガメたちを見送るのでした。
こうして自然と触れ合い、常に学びのある環境が身近にあるというのは、子育てにもってこいなのかもしれません。「都会の日常では学べないものが大島にはある」と確信しすると同時に、私自身もこの自然や生き物を皆で守っていきたいなと感じました。🐢
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さて、明日も頑張っていきます。🐟
本日のハロプロソング ― Juice=Juice「生まれたてのBaby Love」