踊子、たおやかに舞いて(踊り子の里資料館ー波浮港探訪③ー)
令和2年8月11日。
夏本番を迎え、熱中症に気を付けていかなければならないくらいの気温が
続きますが、きっと内地は更に暑いのだと思います。
皆元気にしているかな…?
引き続き、「波浮港」を紹介していきます!3記事目!
TOPIC No.87
「踊り子の里資料館ー波浮港探訪③ー」
前回の記事の最後で見つけた「踊り子の里」というワード。
こうなったら「大島 踊り子の里」で早速検索。
すると…
「踊り子の里資料館」なるものが検索でヒット。
この資料館の気配がする!!
※そのかわりチャドの霊圧は消えました(嘘です
この資料館に訪れてみましょう~
一旦港の中心部に引き返して…
この階段を登っていきます!!
石畳、これまた情緒を感じずにはいられない造りです。
これだけでテンションが上がります。
ここが「踊り子の里資料館」こと旧港屋旅館。
旧港屋旅館は、旧館が明治時代に、新館が大正時代に建築された。木造3階建ての建物は、現在はもちろんのこと当時においても大変貴重なものであった。屋根は、風の強い大島では非常に珍しく、千鳥破風入母屋造りとなっている。かつては漁業関係者、観光客等の宿泊客が中心で、夜毎宴席で賑わいを見せていた。宴の灯火が消える事は無く、その混雑を緩和するために階段が部屋の前後に設けられており、その賑わいぶりは間取りにも現れている。
(東京都教育委員会HPより引用)
明治や大正時代に建築されたこの建物、当時においても貴重だったようです。
この物語に登場する旅芸人一座に属する踊り子の少女の故郷はこの波浮港という設定なんだとか。(主人公と出会うのは内地の伊豆の方ですが)
モデルにされるだけあり、こちらの旅館でも実際に芸や接待が行われていたようです。
賑わっていた旅館であったからこそ、手前の階段と奥にも階段があり、
お客さんの同線がきちりと考えられていたのでしょうね~
あ、ここにも『伊豆の踊子』に触れていますね。
間違った情報でなくて安心しました(笑
小説の中では「薫」でしたが、モデルとなった人物は「タミ」さんなんですね~
実在した人物ということもあって、小説を読んだ方からすれば、聖地巡礼めいたものができそうですよね。
年表によると、1907年には、東京ー大島を結ぶ船が定期就航していたようです。
熱海ー大島航路は1933年に開始しているのですね。
また、浦賀や下田へも就航していたようです。当時はここが大島の玄関口であったと言っても過言ではないでしょう。
一方、関連史を見ると、野口雨情作詞・中山晋平作曲『波浮の港』がレコード化され、浅草の松竹座で興業されてから全国的に知名度が上がったようです。
さらには、『伊豆の踊子』の映画化!これまでに6度映画化されていますが、
この関連史には”日活が”と記されているので、4作目のことを指していますね。
(1~3作目は松竹、5・6作目は東宝)
ちなみにですが、それぞれのキャストは次のとおりです。
1作目…薫:田中 絹代さん 主人公:大日方 傅さん
2作目…薫:美空 ひばりさん 主人公:石濱 朗さん
3作目…薫:鰐淵 晴子さん 主人公:津川 雅彦さん
4作目…薫:吉永 小百合さん 主人公:高橋 英樹さん
5作目…薫:内藤 洋子さん 主人公:黒沢 年男さん
6作目…薫:山口 百恵さん 主人公:三浦友和さん
昔の映画スタァの方々は存じ上げないのですが、検索すると出てくるのは
美男美女!!どの作品においても主演の2人が光っていたのが分かります。
百恵友和コンビはここから始まったんですねぇ。そんなこともついでに知ることができて嬉しいです。
まさに『伊豆の踊子』効果と言いましょうか。
ひとつの作品がもたらす現実への経済効果は物凄いものであるなと実感しました。
※1階に写真撮影禁止エリアがありますが、そこに映画のワンシーンの写真が展示されています。これは現地でしか見ることができないので是非。
木枠の窓越しに見る風景もなかなか良いですね!
この窓を通すだけでもタイムスリップしている気分です。
三味線や太鼓の音、歌に合わせて、踊子が舞う。
そんな当時の風景を想像しながら楽しむことができる資料館でした。
『伊豆の踊子』、読んでみようかな。
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さて、明日も頑張っていきます。🐟